2010年6月1日火曜日

5月26日(水)Richard Sapper/リチャードサッパー デザインイノベーション特論 山崎和彦先生







今期の授業をblogにUPしていきます。
時系列がばらばらなのはすいません。

記念すべき初UPは
5月26日(水)デザインイノベーション特論 山崎先生「Richard Sapper」です。







Richard Sapperはドイツのプロダクトデザイナー。経済を学び、ベンツでバックミラーなどのデザインをしていた。雑誌Domusを創刊したGio Ponti(建築家)などともゆかり がある。(ミラノで初めてDesign展をスタートした人物。サッパーの師匠的存在。)
イタリアでは建築家がプロダクトもデザインする。そのため生活や環境までデザインする。サッパーはLa Rinascente Depatment Storeという展示会などをするデパードで展示会を通しデザインを学んでいった。Gio Ponti、Bruno Munariらの行ったDesign運動に参加し、運動の中でいろんな企業のデザイン依頼を受ける。
後にMarcoZanusoという人物と知り合い、意気投合。デザインの大半を彼とともにDesignした。



ここからは今回上がった重要なキーワードとそのワードに対して感じたことについて説明します。


■建築というバックグランドがあるイタリアでは構造を重視するデザイン。
 ↑
 ↓
工業デザインというバックグランドがあるアメリカではスタイリングを重視するデザイン。(車などのデザイン。工業デザイン自体アメリカでできたコトバ)

建築は構造がないとデザインする事できない。機能と外観の融合体という感じを受ける。イタリアのデザインが魅力的で長期的に親しまれる理由はそこにあると思う。一方スタイリングを重視する工業デザインは、車のエンジンや走る構造は一緒で、車自体のアイデンティティやオリジナリティは外観によって構成されるという印象。最近のデザインではiphoneのアプリケーションが似ている。iphoneの四角画面上でのオリジナリティを出すためデザインしている。しかしマクロな視点から見るとみんな四角だ。

■人間の目にはシンプルに見える→デザイン的には複雑な構造

人の目にシンプルに写るとはデザインでは実は複雑
■シンプルでスクエアで究極なデザイン→オセロで角をとるのと同じ(やられたぁ・・・感じ)
■彫刻の様なデザイン→いろんな角度でみる、興味を持たせる(角度、距離、光などの要素から1秒も同じ彫刻はあり得ない)
■全体=シンプル  ディール=特徴的(例:IBM社の建築デザイン/非常階段のデザイン)

■興味を持たせる形
①正面と側面で形が全然違う
②正面と側面で形に連続性がある
■日本アメリカ=デザイン料(デザイナーは生活のために次から次にデザインを生み出す。例:車のデザインの4年に一度のモデルチェンジ)→Designを消費


ミラノ=ライセンス料(一個売れると○○%もらえる。売れないと生活ができない。2〜3年かけてデザインし、10年売りたい)→長く愛されるDesign

このワードは、以前からデザインが消費物のようになっていると感じていた日本のデザインの現状の背景を物語るものだと思う。「安い、手軽」は必ずしも人にとっていい影響だけとは限らない。長く使う、モノを大切のするという心を日本人が忘れたのはデザインや商業の体制の責任もあると思った。

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